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Audi A2 E-tron発表 最安・高効率EVで401マイル

Audiが小型EVのA2 E-tronを欧州で発表。3万2200ポンドからでWLTP最大401マイル、空力と双方向充電が特徴だ。

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Audi A2 E-tron発表 最安・高効率EVで401マイル
Photo by Remy Lovesy on Unsplash

Audiが新型の小型電気自動車「A2 E-tron」を発表した。欧州市場向けの小型クロスオーバーであり、同社で最も手頃な価格と高い効率を両立させた車種である。The Verge の Andrew J. Hawkins の報道では、開始価格は3万2200ポンド、約4万5000ドルに設定されている。後輪駆動を基本とし、構成次第で欧州WLTP方式で最大401マイル、645kmの航続距離を実現する。

電気自動車市場では手頃な価格の車種が増えている。一方で価格の手頃さと電力消費効率の高さを兼ね備えた車種は少ない。価格を抑えれば航続距離が短くなり、航続距離を求めれば価格が上がる傾向が続いてきた。A2 E-tronはこの二律背反の解消を狙った製品である。

Want something affordable? Great, here’s a range loser. Want something that goes the distance? Be ready to pay the price.

上記は従来の市場の構図を示す一節である。Audiはこの構図に対して低価格と長航続の両立で応答した格好だ。ただし現時点では北米への導入予定はないとされている。

低価格と長航続を両立させた設計

A2 E-tronは小型クロスオーバーとして開発された。駆動方式は後輪駆動である。動力と電池の組み合わせを複数用意し、用途に応じた選択を可能にした。最も航続距離が長い構成では401マイルの走行を可能にする。

電力消費率は100kmあたり12.8kWhである。欧州WLTP方式における測定値として公表された。日常利用での電力消費を抑えつつ、長距離移動にも対応する設定だ。価格と効率の両立は小型EVの商品性を左右する要素である。

開始価格は3万2200ポンドである。同社EVの中では最も低い水準に位置付けられる。装備や電池容量による価格差の詳細は今後の発表を待つ必要がある。欧州の小型EV市場では価格競争力が直接販売台数に影響する。

空力性能を突き詰めた外装設計の詳細

効率の向上は空力性能と密接に関係する。A2 E-tronの空気抵抗係数は0.24である。同社として初めて達成した水準だとされている。車体各部の細かな処理の積み重ねで実現した。

具体的には格納式ドアハンドルを採用した。冷却用空気取り入れ口の形状も最適化されている。車体下面は完全に覆われている。車輪周辺には隙間を抑える部品を設定した。これらが空気の乱れを抑える役割を果たす。

空気抵抗係数0.24は量産乗用車の中でも低い部類に入る。高速走行時の電力消費削減に寄与する。航続距離の延伸にも直結する要素だ。設計段階から効率を優先した姿勢がうかがえる。

双方向充電に対応した電力系統の仕様

A2 E-tronは双方向充電に対応した。同社量産車では初めての採用である。車両から機器へ電力を供給するV2Lに対応する。荷室に設けられた電源口から外部機器を利用できる。

車両から家庭へ電力を供給するV2Hにも対応する。利用には対応した直流壁面充電装置が必要になる。停電時や電力需要の高い時間帯での活用が想定される。家庭用蓄電池としての役割も担える設計だ。

双方向充電は欧州で関心が高まっている機能である。再生可能電源の普及と電力料金の変動が背景にある。EVを移動手段だけでなく電力資産として使う考え方が広がっている。A2 E-tronはこの潮流に沿った製品である。

磁気固定で使い勝手を高めた内装

内装には湾曲型のMMIパノラマ表示装置を標準装備した。11.9インチの計器表示と12.8インチの中央接触画面を組み合わせている。運転情報と娯楽情報の視認性を高めた構成だ。操作系の集約化も進められている。

収納面では磁気固定機構「Fidlock」を採用した。車室や荷室の所定位置に小物を固定できる仕組みである。カップホルダーや充電ケーブル収納袋などを留められる。自転車用ボトルの固定具として知られる技術の応用である。

Audiによれば量産車への採用は初めてである。接着や嵌合に頼らず着脱できる点が特徴だ。利用者の持ち物や用途に応じて設定を変更できる。小型車の限られた空間を有効に使う工夫である。

欧州専売に絞った市場戦略の背景

A2 E-tronは当面欧州市場専用である。北米での販売予定は公表されていない。車体規模や嗜好の差が判断に影響したとみられる。欧州では小型で効率の高いEVへの需要が根強い。

Audiは昨年、EV専業化の公約を取り下げた。ガソリン車、複合動力車、電気自動車の併用を続ける方針である。A2は電動化戦略の中核車種の一つに位置付けられる。S6 Sportback E-tronなど上級EVとの役割分担も明確だ。

欧州では充電基盤の整備と排ガス規制の強化が進んでいる。小型EVは都市部での利用に適している。価格の手頃さは普及の条件になる。A2 E-tronはこの市場環境に適合させた製品と評価できる。

編集部の見解

短期的には欧州の小型EV市場で価格競争が激化すると見る。A2 E-tronの消費電力と空力性能は競合の基準を引き上げると評価できる。受注動向次第では他社も効率訴求へ舵を切る可能性がある。

長期的には双方向充電の普及が家庭用蓄電の選択肢を広げると見る。車両を電源として使う発想は災害対策とも親和性が高いと評価できる。磁気固定式収納のような小規模な工夫も車内体験の差別化につながる可能性がある。

残る論点は北米や日本への展開の有無である。小型で効率重視の車種が大型車嗜好の市場で受け入れられるかは未知数だと言えそうだ。効率と価格の両立が真の価値を持つ条件は何かという点が問われている。

参考

よくある質問

Audi A2 E-tronの価格と航続距離はどの程度か
開始価格は3万2200ポンド、約4万5000ドルである。動力と電池の構成次第で欧州WLTP方式で最大401マイル、645kmの航続が可能だ。消費率は100kmあたり12.8kWhと公表されている。
A2 E-tronの双方向充電では何ができるのか
V2Lでは荷室の電源口から外部機器に給電できる。V2Hでは対応した直流壁面充電装置を介して家庭へ電力を供給できる。停電時や電力需要が高い時間帯での活用が想定されている。
A2 E-tronは日本や北米で購入できるのか
現時点では欧州市場専用とされている。北米への導入予定はないと伝えられている。日本への導入についても公表された情報はない。
出典: The Verge

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