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FSFがBluesky参入 非自由JSで登録は非推奨

FSFがBlueskyで発信開始。登録画面の非自由JSを理由に加入推奨は見送り、Mastodon併用を呼びかけた。

8分で読める SINGULISM 編集チームが確認・編集

FSFがBluesky参入 非自由JSで登録は非推奨
Photo by Swello on Unsplash

自由なソフトの推進団体であるFree Software Foundation(FSF)が、分散型短文投稿事業Bluesky上に公式窓口を開設した。SlashdotのEditorDavidの報道では、FSF自身の発表として今週の開始を伝えた。利用者が集まる場所に情報を届ける狙いがある。一方で新規登録の推奨は見送った。登録過程で非自由なJavaScriptの実行が避けられない点が理由だ。

FSFがBluesky開設を発表

FSFは公式発表でBlueskyへの参加を明らかにした。既存のMastodonと並ぶ発信経路に位置付ける。支持者に対して両方でのフォローを呼びかけた。

If you’re on social media, follow the FSF on Bluesky and on Mastodon today.

SlashdotのEditorDavidの報道では、この呼びかけをFSFの日誌から引用して紹介した。同報道によると、Slashdot自身もBluesky上に窓口を持つ。団体の発信が特定の通信規約に偏らない動きが広がっている。FSFの判断はその流れの中にある。

参加の狙いは啓発の到達範囲にある。自由なソフトの考えに触れた経験がない層に情報を届ける。問題が多いとFSFがみなす他の大手事業との差異も考慮した。Blueskyは比較的ましな選択肢だと判断した。原則と普及の緊張関係が今回の核心だ。

新規登録を推奨しない技術的理由

FSFはBlueskyへの新規登録を推奨しない立場を明確にした。MastodonやPeerTubeへの登録推奨とは扱いが異なる。理由は登録画面が非自由なJavaScriptを読み込ませる点にある。

We can’t advocate that you sign up for a Bluesky account like we do with Mastodon or PeerTube since signing up for Bluesky means loading the registration page’s nonfree JavaScript…

FSFの基準では、使用者の手元で動く符号が自由であるかが重要になる。実行や複製や改変や共有の自由が確保される必要がある。登録画面の符号がその条件を満たさないため推奨できない。ウェブクライアント全体でも同様の問題が残る。FSFは利用者側の自由が損なわれるとみなした。

受け手の選択肢に関する留保もある。FSFは特定用途向けに自前の手順書を用意した。市販や公開の受け手の全体を精査したわけではないと説明した。自由な受け手の有無は未検証の領域だ。利用者自身による確認が欠かせない。

AT通信規約とActivityPubの構造差異

Blueskyは連合型の構成を持つ。一方でいわゆるフェディバースの一部とは一般にみなされない。MastodonやPeerTubeが採用するActivityPubとは別のAT Protocolを使う。通信規約の差異が相互運用の壁になる。投稿や追跡や移行の仕組みも別体系だ。

この差異は技術者にとって実務的な意味を持つ。ActivityPub側の知見がそのまま通用しない。鍵管理や識別子や中継の設計思想が異なる。運用や監査の手順も別に学ぶ必要がある。複数規約への対応は団体の負担を増やす。

自由なソフトの検査基盤をめぐる動向については、GNOME OS Test Center、Apple TestFlightに着想でも議論がある。受け手の検証や配布の透明化が課題になっている。Blueskyの受け手問題も同じ系統の論点だ。符号の公開と実行時の自由は別の問題になる。

自営基盤の運用負荷と自由度の落差

Blueskyの符号の多くは自由な許諾で公開されている。実行や複製や改変や共有が可能な部分が広い。FSFもその点を認めている。符号の公開自体は前向きな要素だ。

しかし自営時の負荷は重い。個人用データ保管庫であるPersonal Data Server(PDS)や中継器の自営は技術的に可能だ。Mastodonの事例立ち上げより難易度と資源消費が大きいとFSFは説明した。軽量なActivityPub対応事業であるAkkomaやStarlingと比べると差はさらに開く。小規模団体が単独で担うには壁が高い。

Linux 7.3、Intel Nova Lake S統合GPUを安定対応へが示すように、自由な基盤は地道な統合作業で維持される。自営可能な設計と自営しやすい設計は異なる。Blueskyは前者に留まるとの見方が強い。運用の現実が普及の形を規定する。

到達拡大と原則を両立させる判断

FSFはなぜ制約を承知で参加したのか。理由は人々がいる場所に届ける必要性だ。自由な場だけに留まれば未接触層に届かない。啓発団体としての使命が判断を促した。

We accepted running Bluesky’s nonfree JavaScript a single time if it meant being able to reach people who have never heard of software freedom.

単発の実行を許容して発信を始めた。登録時の一回に限定して非自由な符号の実行を受け入れた。恒常的な利用の推奨とは区別した。原則を曲げたのではなく適用範囲を切り分けた形だ。苦渋の選択である点は隠さない。

この整理は他の団体にも波及する可能性がある。複数経路での発信と登録推奨の分離という手法だ。利用者に対してはMastodonでの追跡を第一に勧める。既にBlueskyにいる層には追加の接点を用意する。自由の確保と到達の拡大を並立させる試みだ。

編集部の見解

短期的には、非営利団体や公共機関による複数規約への同時発信が広がると見る。Bluesky側の利用者増とMastodon側の維持が並行し、運用負荷は高まる。登録画面の符号の扱いをめぐる検証作業も活発になる。

長期的には、AT ProtocolとActivityPubの間の移行手段や閲覧手段の整備が焦点になると見る。非自由なJavaScriptを避けて利用できる受け手の有無が選択を左右する。自由な符号の範囲と実行時の自由の差異への理解も深まる。

編集部としては、到達拡大と原則遵守の均衡をどう測るべきかが問われていると考える。単発の実行を許容する論理は他の場面にも広がるのだろうか。利用者側の自由を守る責任は事業者と団体と利用者の誰が負うのか。

参考

よくある質問

FSFはBlueskyへの登録を推奨しているのか
推奨していない。登録画面が非自由なJavaScriptを読み込ませるため、MastodonやPeerTubeと同様には勧められないと説明した。既に利用中の層への発信は行うが、新規登録の呼びかけは控える立場だ。
Blueskyはフェディバースの一部なのか
連合型の構成を持つが、一般的には区別される。MastodonやPeerTubeが使うActivityPubではなく、独自のAT Protocolを採用する。相互運用や自営の手順も別体系になる。
なぜFSFは制約を承知でBlueskyを使い始めたのか
人々がいる場所に届ける必要があると判断したためだ。自由なソフトを知らない層への啓発を優先し、登録時の一回に限って非自由な符号の実行を受け入れた。恒常利用の推奨とは切り分けている。
出典: Slashdot

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