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RTX 5090、8枚のマザーボード付きバンドルで販売

台湾のECサイトがRTX 5090をマザーボード数枚・CPU・中堅GPUとセット販売。AI需要による記憶素子高騰で、PC自作市場の構造変化が浮き彫りになった。

8分で読める SINGULISM 編集チームが確認・編集

RTX 5090、8枚のマザーボード付きバンドルで販売
Photo by Tai Bui on Unsplash

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RTX 5090バンドルの実態

台湾のECサイトPChome24hが展開するNvidia GeForce RTX 5090のバンドル販売が、PC自作市場に異変をもたらしている。Hardware系メディアUniko’s HardwareがX(旧Twitter)で公開した情報によれば、同サイトではRTX 5090 GPUを複数枚のマザーボードや中堅GPU、CPUなどとセットにした「無料特典付き」コンボ商品を4種類販売している。

具体的には以下の通りだ。

Asus ROG Astral GeForce RTX 5090コンボ(7,720ドル)には、GPU1枚とAsus Dual Radeon RX 9060 XTが4枚。「無料」で付属するRX 9060 XTの市場価格は316ドル相当。Gigabyte Aorus RTX 5090 Masterコンボ(7,482ドル)にはGPUに加え、B860M Gaming X WiFi6Eマザーボードが2枚、1000W電源ユニットが1台、X870E Aorus Masterマザーボードが1枚、B850M Force WiFi6Eマザーボードが5枚付属する。

MSI GeForce RTX 5090 Gaming Trio OCコンボ(8,499ドル)にはGPU、MPG X870E Carbon WiFiマザーボードが3枚、B650M Gaming Plus WiFiが2枚、AMD Ryzen 9 9950X3Dが1個。Gigabyte Aorus RTX 5090 AI Box(外部GPUボックス)コンボ(8,282ドル)にはGPUボックス、X870E Aorus Masterマザーボードが1枚、GeForce RTX 5060 Gaming OC 8Gが2枚、B850M Force WiFi6Eマザーボードが3枚がセットされている。

Tom’s HardwareのJowi Moralesによる分析によれば、一部のコンボにはハイエンドPCを1台、エントリー級ゲーミングPCを3〜5台構築できるほどの部品が含まれるという。

価格水準と米国市場との比較

これらのコンボ価格は、米国のAmazonやNeweggで部品を個別に購入する場合と比較すると割高に位置づけられる。ただし、台湾は別個の市場であり、価格構造や付加価価税の影響がある点には留意が必要だ。

注目すべきは、個別品の市場価格合計がバンドル価格を下回るケースがあることだ。Asus ROG Astral GeForce RTX 5090コンボの場合、GPU単体の米国市場価格は4,829ドル。付属のRX 9060 XT4枚の合計は316ドルで、合計5,145ドルに対しバンドル価格は7,721ドルと約50%のプレミアムが乗っている。Gigabyte Aorus RTX 5090 Masterコンボでは、個別部品の合計価格が7,220ドルでバンドル価格の7,482ドルを下回るため、こちらは割安に映る。 MSIコンボとAorus AI Boxコンボも同様に、個別部品の合計がバンドル価格を下回る構成となっている。

メモリ価格高騰とPC自作市場の収縮

Tom’s Hardwareの報道では、「AI駆動のメモリ・アポカリプス」がコンピュータ部品の価格を大幅に引き上げ、一般ユーザーのPC自作を事実上困難にしていると指摘されている。複数の調査機関は、2026年のPC市場が二桁の収縮を示すと予測。特にエントリー級PC市場が最も打撃を受け、回復は2027年以降になるとされている。

今回の台湾でのバンドル販売は、こうした市場環境を端的に示す事例だ。AI需要によるDRAM・HBM(ハイバンド幅メモリ)の価格高騰が、コンシューマー向けPC部品の価格体系全体に波及している。Pixel 11の16GB RAMは不要?価格高騰に警鐘でも触れたRAM単価の逆行的な上昇は、DIY市場にも直結する問題だ。

暗号通貨ブームとの構造的な違い

今回のバンドル販売は、2020年代前半の暗号通貨マイニングブーム時に見られた「GPUを付属品と一緒に売り込む」手法と類似する。当時はGPUが過剰に在庫しており、販売業者が動かしづらい在庫品をセットにして GPUと一緒に売り捌いていた。

現在の状況は構造的に異なる。AI需要がGPUとメモリの両方の価格を押し上げているため、GPU自体が販売のボトルネックになっている。販売業者はGPUの確保が困難な状況で、マザーボードや中堅GPU、CPUといった周辺部品をバンドルとして組み込むことで、単体販売以上の利益を確保しようとしている。これは需給の逆転であり、MSIとColorfulが中国でRTX 50シリーズを最大59%値上げした動きとも整合する。

編集部の見解

短期的影響 今回のバンドル販売は、2026年後半から2027年初頭にかけてGPU市場の販売形態に変化をもたらす可能性がある。台湾市場限定の現象にとどまらず、メモリ価格の高騰が世界的に収まらない限り、他のアジア市場や欧州市場でも同様のバンドル販売が広がると見る。中島ブランドのマザーボードや電源ユニットの在庫消化に GPUsが利用される構図は、半導体サプライチェーンの需給不均衡を象徴する。短期的には、自作PCユーザーの部品調達コストがさらに上昇し、エントリー層の参入障壁が一段と高まる。 長期的視点 1〜3年スパンでは、AI需要によるメモリ価格の構造的な高止まりがPC自作文化そのものを変質させる可能性がある。コンポーネント単体での販売が成り立たない市場が定着すれば、OEM向けプリコンフィグアレーションやサブスクリプション型PCサービスへの転換が進む。HBF(Hybrid Bonded Flash)技術の実用化などによるNANDベースメモリのコスト削減がいつ実を結ぶかが、DIY市場の命運を分ける。[AI危機1年でSSD価格220%高](https://singulism.

参考

よくある質問

今回のバンドルにはどのような部品が含まれるか
4種類のバンドルが確認されている。Asus ROG Astral RTX 5090コンボにはGPU1枚とRadeon RX 9060 XTが4枚。Gigabyte Aorus RTX 5090 MasterコンボにはGPUに加えマザーボードが計8枚、電源ユニットが1台。MSI RTX 5090 Gaming Trio OCコンボにはGPU、マザーボードが計5枚、Ryzen 9 9950X3Dが1個。Aorus RTX 5090 AI Boxコンボには外部GPUボックス、マザーボードが計4枚、GeForce RTX 5060が2枚がセットされている。
販売業者はなぜこのようなバンドル販売を行うのか
AI需要によるGPUとメモリの価格高騰により、GPU自体が販売のボトルネックになっている。暗号通貨ブーム時は在庫過剰なGPUを売り捌くためバンドル化したが、現在は逆にGPUを確保できない状況で、周辺部品とのセット販売により利益率を維持しようとしている。[RAM単価が2007年水準に逆行](https://singulism.com/ja/ram-price-2007-ai-demand)している状況が、こうした販売戦略を後押ししている。
PC自作市場に与える影響は何か
複数の調査機関が2026年のPC市場の二桁収縮を予測しており、エントリー級PC市場が最も打撃を受ける。バンドル販売の拡大は、コンポーネント単体での販売が困難になっている現実を反映している。自作PCのコストが上昇し続けるなら、一般ユーザーの参入障壁はさらに高まり、OEMやプリコンフィグアレーションへの依存が深まる可能性がある。
出典: Tom's Hardware

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